h.264とは？h.264とh.265の違い

Dec 04,2021 17:24 pm / カテゴリー：他の動画変換 /

・ h.264とは

2003年5月にITU（国際電気通信連合）に勧告された、動画データの圧縮符号化方式の標準フォーマットの一つです。ISO（国際標準化機構）によって動画圧縮標準MPEG-4の一部（MPEG-4 Part 10 Advanced Video Coding）としても勧告されています。

携帯電話のテレビ電話のような低速・低画質の用途としてから、ハイビジョンテレビ放送などの大容量・高画質の動画まで幅広い範囲で利用されているファイルフォーマットです。それぞれの技術について、浮動小数点演算を整数演算で肩代わりするなど、計算処理方式を改良していて、新しい技術を取り込むことで従来方式よりもより優れた圧縮率を達成しています。

H.264コーデックはVP6やISO MPEG4などの従来のコーデックに比べると、非常に多くの圧縮支援機能が存在します。これらの機能を活用することで高画質にも関わらずファイルサイズができるだけ小さなファイルを生成することが可能になります。

・ h.265とは

h.265とは動画圧縮規格「H.264」の後継規格としてでてきたコーデックです。ITU(国際電気通信連合)においては2013年1月28日付けで正式に承認されて、ITU側はこのH.265が次の10年をサポートする規格と認識されています。

H.264よりもさらに高画質でありながら動画サイズを大幅に減らせることから、動画トラフィックが緩和することもできて、携帯端末への動画配信がより容易に行えるようになるものと期待されています。 H.265は、従来の画質よりもさらに高画質となる8K動画をサポートして、MPEG-2と比較して4倍ほど、H.264と比較しても2倍の圧縮率を実現しています。

これにより、H.264と比較した場合、同等の画質品質を約半分のビットレートで実現できるようになりました。次世代のコーデック規格として期待されていたH.265ですが、特許関連で折り合いがつかず、H.265を使用するには特許料を支払わなければならないことが原因で、2018年9月時点ではなかなか普及には至っていません。

・ h.264とh.265の違い

h.264とh.265の種類の動画フォーマットがあります。 h.264とh.265は何がどう違うのか見ていきます。

・画質
h.264は4K画質までをサポートしていて、h.265では8K画質までをサポートしています。

今後の画質は8Kが最終的には主流となるので、8Kをサポートしているのがh.265ということになります。

・ビットレート
動画コーデックの画質は、ビットレートによって区別されています。

ビットレートとは、一定の再生時間あたりのデータサイズを表し、ビットレートが高いほど、高画質ですが、その分データサイズは大きくなります。その反面、画質は向上します。画質が良いのはh.265の方で、高画質の視聴ができるようになっています。

・圧縮率
動画を圧縮する時、時間とともに連続して変わるフレームを符号化するのですが、このとき、前の画像から変化した部分だけを記録することでデータを圧縮しています。

H.264では、ブロック1つあたりのサイズが固定になっています。 H.265では、変化しない場所に対してはブロックを大きく、逆に変化している場所はブロックを小さくとるようにします。こうすると、変化しない場所に対しては、変化していないということを一度に符号化することができます